臨床心理士になったはいいものの、就職活動がうまくいかなかった。
何か副業をやってみようかな?
私も臨床心理士とライターをしているのですが、副業をはじめて良いこともたくさんありました!
そこで今回は
・臨床心理士のスキルを生かせる副業
・臨床心理士が副業をするメリット
についてご紹介します。
臨床心理士のスキルを生かせる副業3選
せっかくなら今あるスキルを生かしたいもの。
ここでは臨床心理士のスキルを生かせる副業をご紹介します。
オンラインカウンセリング
臨床心理士になったからには、カウンセリングがしたい!
そう思っている方も多いはず。しかし、大学院を出て社会を見渡してみれば、意外とカウンセリングができる仕事は意外と少ないことに気づきます。
・カウンセリングはできるけど時給が安い
・時給は良いけどカウンセリングができない
など、なかなか良い条件の求人に巡り合えず、「これはいいかも」と思った仕事には、たくさんの臨床心理士が殺到し、どうしても経験や実績を重ねた人が選ばれてしまうのが現実。
臨床心理士に良い仕事がない背景については、下の記事にまとめていますので、ぜひお読みください!
カウンセリングの経験を重ねたいのに、カウンセリングができないならどうすればいいの!
という方に適しているのが、オンラインカウンセリングです。
オンラインカウンセリングとは、ビデオチャット(ZoomやSkypeなど)や電話、メールやLINEを使って、クライエントさんとカウンセリングを行うもの。
個人で行う方法もありますが、オンラインカウンセリングを提供する企業に登録する方法もあります。
カウンセリング1コマの報酬としては、1000~5000円程度のところが多いようです。
新型コロナウイルスの影響で、オンラインカウンセリングへの注目が高まり、求人も増えている印象です。
オンラインカウンセリングでは「カウンセリング」という仕事を完了すればお金が貰えるけれど、待機時間は無給。依頼がなければ稼ぎは0円。
待機時間を無駄にしない工夫やクライエントを呼び込む工夫が必要ですね。
Webライター
臨床心理士は、カウンセリングの記録・所見の作成・論文執筆など、心のわずかな機微まで「文章」に表現することが求められます。
そんな表現力を活かせるのがライティングの仕事。特に副業として始めやすいのは「Webライター」としての活動です。
Webライターの仕事内容としては、
・Webメディアに掲載する文章を書く
・ブログ記事の執筆を代行する
・YouTubeのシナリオを書く
・電子書籍を出版する
などがあります。
心理学の知識を必要とするテーマでのライティングの募集も少なくありませんので、臨床心理士や公認心理師の資格や専門性を活かすことが可能です。
仕事を続けていくうちに
・小冊子に掲載する記事
・書籍の監修
・ブックライター
などの仕事がもらえることも!
私も色々なメディアやブログ、団体のパンフレットやニュースレターの記事執筆を請け負ってきました。
発達障害や心理療法の知識もとても役に立ちましたし、それをアウトプットする中で自分の知識も整理され、一石二鳥でした!
Webライターの仕事を見つけるには、
などがあります。
クラウドソーシングでは「1文字につき何円か」を示す、「文字単価」で金額が決められているケースが多く、安い仕事では「文字単価0.1円」というものも。
しかし、
・誤字や脱字がなく、正しい文法で文章が書ける
・指定された文字数やルールなどを守れる
・ビジネスマナーに基づいたコミュニケーションがとれる
・納期をきちんと守れる(遅れそうなときは早めに相談できる)
という人であれば、文字単価1~2円になることはそう難しくありません。
心理関連記事にこだわらず、最初は色々な記事に取り組もう!
ガツガツ稼ぐなら、法律知識も求められる医療系・金融系のライターや、取材のできるライターを目指すと良いかも。
最近では、ライティングを助けてくれるAIツールなどもあります。「RakuRin」はそのひとつ。
機能としては…
・キーワードの提案:webライターは「どんなキーワードで検索されたときにこの記事が出てくるか」を事前に決める必要があります。RakuRinはキーワードを提案してくれます。
・見出しの提案:キーワードに合わせた記事の見出しを考えてくれます。
・記事の執筆:記事のキーワードや見出し、文章中で使ってほしい言葉など必要な情報をRakuRinに入力すると、記事を執筆してくれます。
「公認心理師の倫理違反を相談できる窓口とは?」というテーマで、RakuRinに書いてもらった文章がこちら。
日本語としてはかなり読みやすいですね!
でも、全体的に情報がふわっとしていて、読者が実際に「倫理違反を相談したい!」と思ったときに行動できるレベルの具体性が欠けています。
出力したものをそのまま使えるわけではないけれど、無から記事を生み出すより、叩き台がある方が楽な人も多いはず。そういう方におすすめ。
文字起こし
臨床心理士の副業としては「文字起こし」もおすすめです。
文字起こしとは、人が話している音声データを聴き、文字データにしていく作業のこと。
臨床心理士をしている方にも、ロールプレイ・面接・講演会の録音を文字起こしした…という経験を持つ人は少なくないのではないでしょうか。
クラウドソーシングサイトでも文字起こしの仕事の募集が多く見られます。
「音声を聴く→文字にする」という単純作業なので、臨床心理士としての仕事で脳が疲れているときでも写経のように黙々と取り組めます。
報酬としては1分につき200円程度が相場となっているのですが、
・価格が安すぎる
・音質が悪すぎる
・納期が短すぎる
などのトラブルに出会うこともあるため、応募する前に条件をよく確認することが必要です。
セミナーや研修会、インタビューなどの文字起こしだけでなく、最近ではYouTube動画の「字幕作成」や「テロップ作成」などのニーズも高いです。
臨床心理士が副業をするメリット
臨床心理士が副業をするメリットには、次のようなものがあります。
お金に余裕が生まれる
臨床心理士の中には、やりたい仕事(理想)とお金(現実)の狭間で「お金のために他の仕事をした方がいいのかな」と悩む人もたくさんいるかと思います。
臨床心理士のお金の現実は、下の記事をご覧ください!
副業を始めれば、お金に余裕が生まれます。その結果、現実的なお金の面は副業でフォローしつつ、多少お金の条件が悪くてもやりたい仕事を楽しみながらできるようになります。
お金が全てではないですが、貰える報酬が少ないと、少しずつ「自分には価値がないのかな」と感じて、なんとなく落ち込んできます。
自分の力でちゃんとお金が貰えると、「自分もちゃんと必要とされている」と感じられて、自己肯定感がちょっぴり高まります。
また、副業がうまくいき、個人事業主になれれば、
・青色申告による65万円控除が可能
・家賃や光熱費などを経費にできる
・健康保険組合に加入できることも
など、税金や社会保険料をおトクにすることも可能です。
私は文筆業で個人事業主になり、大阪文化芸能国民健康保険組合に加入しています!
国民健康保険よりも保険料が押さえられますし、各種検査や健康診断の補助も受けられて、とても助かっています。
気持ちに余裕が生まれる
「大学院まで行ったからには臨床心理士で頑張らないと!」と気負っている人は多いのではないでしょうか。
しかし、気負うあまりに
・賃金が安い
・休みがない
・サービス残業が多い
・パワハラを受けている
など、ブラックな職場からも「自分には臨床しかできないから」「この職場から離れたら仕事がない」としがみついてしまう人もいます。
副業で報酬を得られるようになれば、「自分にも色々な可能性がある」と気づき、自分をより幸せにできる別の道を選ぶ勇気が持てるようになります。
なんなら、心理職よりも向いているものに気づけるかも!?
心理の人以外のつながりが増える
臨床心理士をしていると、臨床心理士会や学会などで、心理職同士のつながりは増えるものの、それ以外の職業の人とは、クライエントさんとしてしか出会わない…という事態に陥っていることも少なくありません。
その結果、
心理の先生ってちょっと浮いてる…
など言われてしまうことも。
副業をすると、仕事を依頼してくれる人(=心理の人以外)のつながりができ、一般的な社会人としてのコミュニケーションや考え方に触れることができます。
特に資本主義社会の「稼ぐ」の価値観は、稼いでいなくてもお金が貰える臨床心理士をしているとついつい抜けてしまうことも多いです。
自分が「稼ぐ」経験は、クライエントさんの置かれている環境を体感するのに役立ちます。
まとめ
ここまでの話をまとめてみましょう!
今回の記事では、臨床心理士におすすめの副業とその魅力についてまとめてみました。
臨床心理士のスキルを生かせる副業として、
・オンラインカウンセリング:心理臨床ができる!
・Webライター:記録や所見を書く力や心理学の専門性が生かせる
・文字起こし:臨床で疲れた人も無心に取り組める
の3つをご紹介しました。
また、臨床心理士が副業をするメリットとしては、
・お金に余裕が生まれる
・気持ちに余裕が生まれる
・心理の人以外のつながりが増える
というものが挙げられます。
私もライターの仕事を始めてから、心理の仕事がつらい時も「いざとなればライターがある」と思い、心に余裕をもって向き合えるようになりました。
また、臨床心理士としての専門性があるからこそ、ライターの仕事も良い条件で得られることが多く、とても役立っています!
今となってはどちらも欠かせない、大切な仕事です。
ライターのお仕事に興味があるならこちらもどうぞ!
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