サイコセラピーとカウンセリングの違いとは?

質問回答

質問箱にこのようなご質問いただきました。

今回はこちらのご質問に回答していこうと思います。

当たり前に使ってしまう「サイコセラピー(心理療法)」と「カウンセリング」という言葉ですが、実は結構奥深いのです。

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サイコセラピーとカウンセリングの違いとは?

サイコセラピーとは

サイコセラピー(psychotherapy:心理療法・精神療法)は、心理的な悩みを抱えた人の「治療」というのが特徴なのではないかと思います。

精神療法っていう言葉は心理の世界よりも精神科でよく見かけますし。

とりあえず私の手元にある「心理臨床大事典」というめちゃくちゃ分厚い事典で「心理療法」の項を見てみたところ、以下のように書かれていました。

心理療法の目的は

(1)症状の除去、症状の治療

(2)症状の背後にある人格を問題にし、究極的には自己実現をはかる

(3)こころというより、たましいへの接触をはかり、たましいの救済を考える

東山紘久 1.心理療法総論[1]心理療法の意味・目的・課題 心理臨床大事典改訂第7版 p.188

(2)(3)あたりをイメージしてもらうのはもしかすると難しいかもしれませんが、症状は氷山の一角でしかない…という感じでしょうか。

例えば、学校に行こうとすると頭痛がするという子の症状は「頭痛」ですが、それを取り除いたからといって解決したとは言えない、というのはなんとなく分かっていただけるのではないかと思います。

頭痛によって「学校に行きたくない」という気持ちを示している…。

じゃあなぜ学校に行きたくないんだろう?

他の子と自分を比べて劣等感を抱えやすい子なのかもしれない。

お母さんと離れるのが不安な子なのかもしれない。

授業についていけなくて「学校なんて退屈だ」と思っているのかもしれない。

じゃあ、どうしてそうなったんだろう?

この子の人格は?家族や友人との関係は?知的能力や特性は?

そういうことを色々考えながら話を聴いていくことで、わざわざ症状で訴えなくてもよくする…

サイコセラピーはそんな「治療」なのかなと思います。

カウンセリングとは

じゃあ、カウンセリングとは何か。

カウンセリング(Counseling)は「相談・助言」を意味する単語です。つまり、カウンセリングは悩んでいる人の相談に乗り、時には助言することで、悩みを解決することが目的です。

「カウンセラー、求人」などのワードで検索してもらうと分かるのですが、心理のカウンセラー以外にも、カウンセラーっていう仕事はいっぱいあるんですよね。

例えば、

・美容カウンセラー

・育毛カウンセラー

・婚活カウンセラー

・キャリアカウンセラー

・留学カウンセラー

などなど

悩みの数だけカウンセラーはいて、カウンセリングはあるという訳です。

その中で、心に抱えた悩みに対応するのが「心理カウンセラー」で、私たちがいうところの「カウンセリング」になる訳です。

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サイコセラピーとカウンセリングがごちゃごちゃしている訳

サイコセラピーとカウンセリングがこんなにごちゃごちゃしている背景には、ロジャース(Rogers,C.R.)という人が

サイコセラピーっていうと治療者と患者で上下関係がある感じがして嫌だなぁ…

平等な人間同士の相談なんだからカウンセリングって呼ぼうぜ!

と主張し始めたのがきっかけとされています。

(もちろん、こんな砕けた口調ではありません)

この頃、日本は第二次世界大戦を終えて「戦争はもうヤダ。天皇中心の教育もダメ!民主主義で平和な国になろう」と頑張っていました。そんな時に、ロジャースの「平等」という言葉は

平等って民主主義っぽい響き!

なんか良さそう!

と日本人の心に響きました。

そして、流行りに流行った結果、サイコセラピーとカウンセリングは日本の中であまり区別なく使われるようになって現在に至るのです。

まとめ

・サイコセラピー(心理療法):症状の「治療」を目的とする

・カウンセリング:悩みに「相談・助言」して解決することを目的とする

・ロジャースが「サイコセラピー」を「カウンセリング」と呼び始め、それを民主主義を目指す日本が取り入れた結果、今のようなごちゃごちゃ状態になった

佐藤セイ
佐藤セイ

ちなみに心理臨床大事典はこちら↓

様々な治療法や心理検査を広く知りたい方、フロイト・ユング辺りが好きな方にはおすすめ。しかし、この分厚さなのに認知行動療法はさらっとしか書かれていなくて学派を感じる…。

そしてめちゃくちゃ高いです…。

これを投資と思うか浪費と思うかは、あなた次第です…ふふふ。

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